ART OF SHOCHU
蔵の紹介
洋館を思わせるような瀟洒な佇まいを見せるのが、煉瓦造りの『手造り蔵』です。しかし、蔵の扉を開けば一転して和の様式美を採り入れた造りに驚かされると思います。まっすぐに伸びた廊下を渡ると、麹室からかめ壷が並ぶ仕込み部屋、木樽蒸留器と芋焼酎の造りをスムーズに見学でき、最後のテイスティング・ホールへ繋がっていきます。和と洋の伝統美を採り入れつつも、これまでの焼酎蔵のイメージを一新したその造りは、新しさに挑戦しつづける社の想いを具現化したものです。
製麹(せいきく)
蒸した国産米に種麹をまぶし、総ひのき造りの麹室で四十時間程度かけて培養します。その際、種麹が均一に米に植え付けられるように手で丹念に手入れ。機械化が進む麹造りですが、昔ながらの手作業で麹を育てるのが弊社の特徴です。『旨い焼酎を造りたい』。思いを込めて手入れし、手間を惜しまず丹念に育てることで、やがて生まれてくる原酒にも最大限の喜びを感じられる…それこそが、私たちが手造りにこだわりつづける理由です。
さつま芋へのこだわり
私たちが芋焼酎造りで原料とするのは契約農家で栽培された上質なさつま芋だけ。さらに、雑味の原因となる両端と傷んだ箇所は惜しげもなくカットしています。大事な所だけを残した良質な芋は、旨味を最大限に引き出すために新鮮なうちに『蒸し』。本当に旨い芋焼酎を生み出すためには欠かせないこだわりです。
かめ壺仕込み
醪(もろみ)の仕込みは、昔ながらのかめ仕込みです。蔵付き酵母やその他の微生物が独特で複雑な香味を生み出しています。タンク仕込みよりも生産性は劣るかもしれませんが、かめの持つ人知を超えた不思議な力を大切にしたいと考えています。発酵を促す温度調節も、人の手で櫂を入れそれぞれの醪(もろみ)の状態をしっかりと見つめています。どんな醪(もろみ)に育てるか。それは造り手の技量ひとつで決まる。それはあたかも武道にも似た「真剣勝負の世界」といえるかもしれません。
蒸留
新平酒造が貫く木樽錫蛇管での蒸留には、旨い焼酎造りを追求した先人たちの技術が詰まっています。そして、ふくよかな香りを酒にうつす木樽と、イオン効果が高く酒質をまろやかに円熟させる錫蛇管を使い続けることは、上質な原酒を生み出すために必要な過程であり、同時に職人技術を次世代へ継承する意味合いもあります。蒸留は造り手の技を生かす最後の仕上げともいえます。こうして生まれた原酒は熟成という時の流れの中で、さらに旨さが磨き込まれていくのです。
見学のご案内
「手造り蔵 ART OF SHOCHU」は、どなたでもご見学いただくことができます。
団体のお客さまはもちろん、お一人様でも、
スタッフが蔵内をご案内し、
焼酎造りについて丁寧にご説明させていただきます。
さつま芋の収穫時期である秋には、
実際の仕込みの様子もご覧いただけますので、
ぜひ足をお運びくださいませ。
新平酒造スタッフ一同、
皆さまのお越しをお待ち申し上げております。
「手造り蔵」見学のご予約・お問い合わせ
TEL:099-476-0024(新平酒造株式会社)
E-Mail:info@shinhira.co.jp